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【キックボクサーYoutuber駿太・永末ニック貴之】有名格闘家・トレーナーの減量・水抜き・リカバリー方法について、どれだけ体重が減るかなど調べてみた

こんにちは、キックボクシング歴4年のナス・カズオです!

 

今回は前回書いた記事「【井上尚弥 朝倉未来 久保優太 木村フィリップミノルほか】有名格闘家の減量・水抜き・リカバリーのやり方を比較してみた」の続きです。 

 

 

僕の好きな同世代のYoutuberでもあるキックボクサー駿太選手と、キックボクサーの志郎選手や、WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥選手のバンテージ巻きである永末ニック貴之による「永末式水抜き」の方法について、どれくらい体重が減るのか調べて見ました。

 

駿太選手は栄養学の観点から自分の体を使って、実験のように水抜き・減量・リカバリーをしているので、トレーニーの方や・栄養学に興味のある方にも面白い内容となっていると思います。

 

過去記事とともに「こんなに過酷な減量をして試合にのぞんでいるんだ!」とか「人によってやり方が違うんだな」など思うのではないでしょうか。減量・水抜き・リカバリーを知って、皆さんの格闘技観戦が少しでも楽しくなれば嬉しいです!

 

 

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 ↑在宅で太りたくない、ダイエットしたい人にオススメな「低糖質・低塩」の冷凍宅配弁当レビューの記事です。

 

 

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  ↑ジムに行かなくても、カロリーを消費し鍛えられる「タイロープでのトレーニング」について書いた記事です。

 

 

 

 

【目次】

 

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 まずはおさらい。「水抜き」と「リカバリー」とは?

「水抜き」とは格闘家などが計量のために、一時的に体内の水分を抜くことをいいます。

 

「リカバリー」とは計量後に、水抜きで失った水分・塩分などのミネラル・糖質などの栄養補給をし、体重体調を万全に戻すことをいいます。

 

 

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↑ 水抜き、リカバリーの詳細はこちらの記事をご覧ください

 

格闘家の水抜きは、一般的に契約体重の5%までが限度?

プロボクシングの世界では、一般的に「水抜き」の限界量は契約体重の5%までといわれているそうです。下記の表のように、脱水量が5%で頭痛、熱感が起こりはじめ、8〜10%でけいれん、20%で無尿、死亡となり、無理な「水抜き」は非常に危険で、最悪な場合死亡することもあります。

 

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                          引用:SPAIAホームページより

キックボクサー駿太選手の「減量」「水抜き」方法について

キックボクサー駿太選手の戦績と獲得タイトル

 

 

簡単に駿太選手の経歴です。

 

 ↑駿太選手のインタビュー記事です                   リンク:sportie.com

 

中学生の時に不良に憧れ、暴走族や少年院を経て、18才でプロデビューしたそうです。ヒジ有りの「純キックボクシングルール」にこだわり、37歳の現在も第一線でリングにたつ、ヒジが得意な現役バリバリの選手です。

 

本名

 

伊藤駿太

 

生年月日・出身地

 

1982年4月6日生まれ 愛知県

 

戦績

 

60戦36勝(14KO)20敗4分け

 

獲得タイトル

 

Bigbangスーパーフェザー級チャンピオン

MA日本フェザーチャンピオン

WMAF世界フェザー級チャンピオン

 

キックボクサー駿太選手は「減量」「水抜き」でどのくらい体重を減らしているのか?

 


[水抜き]キックボクサーの計量当日の動向全て。

引用:駿太選手YouTubeチャンネル

 

駿太選手は、計量当日の朝4時から計量開始時間13時の間で、3.1キロ「減量」すると、自身のYoutubeチャンネルで語ってます。5時間前から開始し、走って1キロ、「水抜き」で1.2〜1.5キロ落とす計画です。契約体重が58.97キロなので、当日朝は62.07キロでした。

 

朝4時に起床し、瞑想。その後、コーヒーにMCTオイル15グラム入れ摂取。これで400グラム増えるそうですが、その分お通じが良くなり便で排出できるそうです。英単語の勉強、日課のYoutube動画の撮影後、サウナスーツを着てランニング開始。

 

7キロ走って、シャドーボクシングなどをして1.2キロ減量。残りの減量が1.9キロ。ここから「水抜き」の開始。44度のお風呂に15分を数回繰り返し、約1.8キロ落とす。44度ってだいぶ熱いですね。水抜きがつらく、駿太選手の落ち着かない様子がみてとれます。

 

1回で800グラムしか減らないと、非常に辛そうです。普段の57〜59キロの契約より重いので、余裕かと思ったらそんなことないそうです。今回の試合に向けて筋肉量を増やすため、筋トレを増やすなど普段より重かったのが、影響ではないか?と本人は考察しています。1回の「水抜き」で1キロ以上落ちると想定していたのが、結局合計3回で落としました。1回目800グラム、2回目600グラム、3回目400グラムの「水抜き」でした。終了後、口の中がパサパサなので、水でうがいをし、辛さを紛らわせます。

 

「水抜き」終了後、59.1キロで残り、約200グラム。試合会場まで行く間に、暑いので200グラム落ちる計算だそうです。そして、会場に来るまで移動し見事、計量にパス。移動中の減量幅も計算に入れているなんて、さすがプロフェッショナルと感じました!

 

 

以上が駿太選手の計量当日の「減量」「水抜き」の方法でした。

 

 

駿太選手は試合数も多く、何度も自身の体で「減量」「水抜き」をしているので、走ったら何キロ減るか?水抜きでどれぐらい減るか?など何をしたらどれだけ体重が減るか、数字で把握しているのがスゴイですね。まさに、試合を行うための減量のプロフェッショナルといえます。近年格闘技界で多発している、計量オーバーを絶対にしないという気概も感じとれました!!

 

また計量当日の朝でさえも、日課の英単語の勉強やYoutube動画の撮影も淡々とこなしており、常に冷静で「平常心」を忘れないところが、選手生活を長く続けられる理由に感じました。ただのサラリーマンの僕も、駿太選手を見習って「冷静で平常心を忘れず、どんな時も最大のパフォーマンスを発揮する」人間になりたいと思いました。

 

 

キックボクサー駿太選手の「リカバリー」方法について

 計量後に食べるものとして、ローソンで以下のようなものを購入していました。

 

【水分系】

・ミネラルウォーター

・炭酸水

・経口補水液(OS-1)

 

【固形物】

・ゆで卵

・ブランパン

・ココナッツチョコレート

・ミックスナッツ

・パルテノヨーグルト

など

 

駿太選手は普段「糖質制限」をしているの耐糖能*1が低いため、計量後のリカバリーも1日60〜80グラム程度の糖質摂取の、ロカボを行っていました。。水分摂取、糖質少なめ、脂質を少しとるという感じで「リカバリー」を行っていました。

 

試合当日の体重も2キロ程度しか増えていないのではないでしょうか?必要以上に体を重くせず、パワーではなくテクニックで試合を制する、そんな戦略だと思いました。

 

選手それぞれ「リカバリー」で摂取する水分や食べ物が違うので、そこを比べて見るのも面白いですね!

 

 

井上尚弥選手のバンテージ巻き職人でもある、永末ニック貴之考案の「永末式水抜き」の方法とメカニズム

ボクシングの世界チャンピオンである、井上尚弥選手、田中恒成選手のバンテージ巻きや、那須川天心選手、キックボクサー志朗選手のパーソナルトレーナーとしても有名な永末ニック貴之。彼の考案した、「永末式水抜き」について調べてみました。単純な「水抜き」ではなく非常に緻密に計算されています。

 

 

「永末式水抜き」でどのくらい体重を減らしているのか?

ウェルター級・プロボクサーの小原佳太選手が7週間で11キロ「永末式水抜き」で減量したそうです。

永末ニック貴之が「トライブ東京MMA」のトレーナー時代に、医師や栄養士からアドバイスを受けて編み出した「永末式水抜き」の概要は以下にまとめました。

 

 

【永末式水抜きの方法・手順】

 

・減量開始前に、上半身・下半身を中心にウェイトトレーニングで徹底的に筋肉をつける

→筋肉は水分の「貯蔵庫」と言われ、水分を溜め込むために行う。

 

体脂肪で5.5キロ、水分で5.5キロ落とすと計算をする

→小原選手の減量開始前の体重は、身長178センチで77.3キロ。ウェルター級のリミットは66.6キロ。

 

水抜きで落とす重量と同じ、1日5〜6リットル水分を取る。筋肉中の水分率の平均の20%から25%に維持する。

 

③同時に体脂肪を落とすため、鳥の胸肉・野菜を中心に低脂肪・高タンパク質を心がける。炭水化物もとるがラーメンなどの高脂肪のものは厳禁

ジムワークなどの有酸素運動で体脂肪を燃焼させ、1日の摂取カロリーを基礎代謝以下にすれば71キロ(マイナス5キロ)まで、運動と食事で落ちる

 

④計量前日の体重は71.2キロ。ここから「水抜き」実践。午後からサウナスーツを来て、30分走り、15分のエアロバイク。夜から、縄跳びを30分、サンドバッグ打ち9分。これで一気に体内の水分が抜け、65.4キロとリミットの66.6キロを切った。このため前日でも少量のおかゆと水分を摂取できた。

                           参考:SANSPO.COMより

 

 

文章だけ見ると、簡単そうに見えますが、「緻密な計算と最後までやり抜く高い精神力」が必要と感じました。格闘技のプロフェッショナルは、試合前から「減量との戦い」に勝たなければいけないということを、今回調べてまざまざと思い知りました。

 

まとめ

 駿太選手は計量当日に「水抜き」を行っていますが、「永末式水抜き」だと計量前日に行っています。選手によってやり方は違いますが、当日までに自分の経験やトレーナーのアドバイスを通して、緻密に計算し、減量、水抜き、リカバリーを行なっているのが感じ取れたのではないでしょうか。

 

観戦する側も、試合の前にもう一つの戦い、「自分を律し、計量をクリアーする」という戦いに勝った選手だけが、リングに上がっているんだという意識で見ると、目の前の試合が一段とドラマチックになるのではないでしょうか。

 

「この選手はどのように減量・水抜き・リカバリーをしているんだろう」などと考えながら試合を見るのも面白いと思います。

 

以上

ナス・カズオでした!

 

 

 

 

 

*1:耐糖能(たいとうのう、glucose tolerance)とは、血糖値を正常に保つためのグルコース(ブドウ糖)の処理能力のこと。耐糖能が十分に機能しないと、血糖値をコントロールができないといわれています。